2011年09月

開業の仕方にもいろいろありますが、自宅でするか店舗を借りるかは悩むところです。

自宅で開業する場合は、必要な増改築をして自宅の一部を店舗にするか、またはガレージや庭に店舗を新築することになると思いますが、次の問題点があります。

・必要な広さを確保できるか（スクラッチベーカリーなら売り場と厨房で最低でも7坪くらいは必要です）
・パン屋さんの立地として住宅地で開業するのは良いことだけど、分かり難い場所だと認知されにくい。
・お客様の車を止めるスペースを確保できるか、一時的にでも停められるか。

我が家の場合、ガレージが広くて10坪くらいの店舗なら建てられる広さがあるので随分悩みました。でも
「場所が分かり難い」
「ガレージを潰すと車が止められない、近くにパーキングもない、前の道路も狭くて車でお越しいただけない」
「新築費用はちょっと無理」
なのでやめました。

新築ではなく自宅を改築してパン屋さんを開業するパターンなら費用は一番安くあがると思いますが、厨房や売り場の広さを確保するのに限界があるでしょうから、スクラッチベーカリーに必要な設備（オーブン、ドゥコン、ミキサー、モルダー、シーターなど）を全て配置するのは難しいかもしれません。
だからといって小型の設備ばかり選択してしまうと製造能力が低くなり「趣味の店」にもなりかねません。

店舗を借りる場合は、保証金、内外装工事費、月々の家賃、管理費などがかかります。初期投資だけを見ると新築費用よりは安くあがりますが、月々のランニングコストがかかるので長い目で見ると高くつきます。
一番のメリットは立地を選べることですが、高い家賃、高い工事費だと、結局支払えないので、無理なく支払える自分サイズの物件を探すことが大切です。

良い物件に巡り合えるかどうか
こればかりは縁とタイミングかな



もしや新築物件？

お店を開くことになれば、やらないといけないこと、決めないといけないことが沢山あります。

例えば、金融機関から融資を受ける場合は、先に営業許可を申請する必要があります。
保健所に営業許可を申請するためには、店舗の図面を提出しないといけません。
店舗の図面を提出するためには、厨房機器がちゃんと配置できるか、売り場も含めて配置レイアウトを完成させないといけません。
でも、その前に店舗を決めないと。。。

こんな風に決めないといけないことが沢山あるんですが、おのずと順序も決まってきます。
主な項目を順番に書くと次のようになります。

①総予算を決める。
　公的融資を受ける場合、目安として自己資金は30％必要と言われています。
　例えば開業資金が1,000万円なら、300万円の自己資金を用意しないと、融資審査は通りにくいです。

②予算に見合う物件（開業する場所）を決める。
　貸店舗を借りるかor自宅を増改築するかなど。

③物件が決まったら、厨房機器の配置レイアウト、売り場レイアウトを決める。
　ほとんどのオーブンメーカーさんがレイアウトを提案してくれます。

④厨房機器の見積りを取る。
　オーブン、ドゥコン、ミキサー、モルダー、シーター、冷凍冷蔵庫、シンクなど。

⑤内外装工事費の見積りを取る。
　電気・給排水・給換気などを指定しないといけないので結構ややこしいです。

ここまで来たら主な費用がほぼ出揃うはずです。主な費用とは、

　・物件の保証金、家賃
　・厨房機器費用
　・内外装工事費用
　・その他備品代（天板、型、道具一式やレジ、包装材、清掃用具などいろいろ）
　・運転資金（材料費・家賃・人件費などの経費を数ヶ月分）
　の5つです。
　もし、この時点で予算を大幅にオーバーしてたら根本的に計画を見直さないといけなくなってきます。

⑥お店の名前を決める。

⑦保健所に相談し、指導をしてもらう。
　内装工事が始まる前に指導を受けに行って工事内容を確定させます。

⑧保健所に営業許可を申請する。

⑨事業計画書を作成する。
　融資を受ける人は必要です。この人になら融資しても大丈夫だろうと思ってもらえるビジネスプランを用意しないといけません。

⑩融資を申込む。

⑪融資が実行されたら設備や工事を発注する。

これ以外にも、メニュー作成、仕入先の決定、スタッフ採用、プロモーション、税務署への手続きなどやるべきことは沢山あって、もう大変・・・ほぼ毎日準備に追われています。
これら開業準備に必要なことを明日から1つずつ詳しく紹介していきまーす。