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2012年10月

いちじくとさつまいも


めっきり秋らしくなり家の庭には長男が12年前(5歳の頃)に埋めたどんぐりが大きなクヌギの木になって今年初めて実を付けました。

子どもが小さかった頃を思い出しながらどんぐり拾いをしていると、
「もう高校3年生かぁ、大きくなったなぁ。」なんて感傷的になるのは秋のせいでしょうか・・・


秋の果物と言えば、梨、いちじく、柿くらいしか思いつかない私。

今、Breadioでは桃のデニッシュに次いで秋のデニッシュとして、9月初旬から「いちじくのデニッシュ」を販売しています。
いちじくデニッシュ2012.10.22

いちじくのデニッシュ 仕上がり時間は12時半頃です。

実は私、生のいちじくは苦手で食べられないんです。
でもコンポートにしたいちじくは大好きなので、いちじくを白ワインで作ったシロップに漬け込んで使っています。

いちじくは出入りの八百屋さんから仕入れていたんですが、先月の終わり頃に「もう入手出来ません」と言われ、近くのスーパーを探しまわって何とか作り続けていたんです。
でも、先々週くらいからスーパーにまた出回り始めました。産地は和歌山のものが多いです。

このいちじくデニッシュ、販売を始めてから1か月半経ちますが、これまでに売れ残ったのはわずか3個だけ。
女性に限らず、男性のお客様にも大人気なんです!

さっくりしたデニッシュをかじるとシロップに漬け込んだやわらかいいちじくの果肉とカスタードクリームが口の中でとろけてふわっといちじくの香り♪
さっぱりした後味でとっても評判がいいです。

まだあと2週間くらいは続けられそうですが、いちじくがなくなり次第終了しますのでぜひ一度ご賞味くださいね。

それからもう1つ。
これは秋の代表選手さつまいもを使ったハード系の「おさつとごまのクッペ」

おさつとゴマのクッペ2012.10.22

おさつとごまのクッペ 焼き上がり時間は15時30分頃です。

フランス生地自体があっさりしているので、さつまいもの甘味をしっかり感じられるように生地にはさつまいもの甘露煮と黒ごまをたっぷり入れてます。

おさつとゴマのクッペ2.2012.10.22

ソフトフランスくらいの硬さにしているので、硬いパンはちょっと…という方でも大丈夫です。
どちらも店頭に並ぶとすぐになくなってしまう人気商品なので、どうぞお気軽にご予約ください。





誰も書かないパン屋修業の話


パン屋さんには「修業」という文化がありますが、私のお店でも先月から修業生を受け入れています。

パン屋さんで働くこと自体も修業ですが、ここで言う「修業」とは、本気で技術を磨きたい人を受け入れて短期間で全ての工程を教えることです。
開業1年目のくせに偉そうですが専門学校でアシスタント講師をしていた時の生徒さんで、半年くらいの予定で修業にきています。

こんなパンを作りたい、こんな規模の店を開きたいと思って理想に近いお店で働いたのに、窯担当ばかり1年も2年もやることになって、いつまでたっても成形や仕込みを担当させてもらえない、なんていうのはよくある話で、全ての工程を短期間で経験させてくれるお店はなかなかありません。
そこそこの規模のパン屋さんになると分業が普通ですし、小さな個人店では生地作りなどは簡単には経験させてもらえません。

技術を磨きたい、開業を予定しているといった目的以外にも、配合やレシピを知りたい、業務用機器に詳しくなりたい、お店の運営ノウハウを知りたい、業者さんと顔つなぎしたいなど、いろいろな目的があると思いますが、本気で開業を考えているのなら、理想に近いお店に頼み込んで、窯、仕込み、成形とすべての工程をやらせてもらうのが一番の近道だと思います。


大きな声では言えませんが、修業は普通に働くのと違って無給な場合もあったりします。
「無給でいいから技術を全部教えてください」という文化なんです。

※労働基準法では「自発的な参加」「管理監督者の指揮命令下に無い」など、雇用にあたらない場合は無給でも違反になりません。グレーゾーンだと思いますが・・・

中には有料の場合もあったります。
お金を払ってでも技術を教えて欲しいと日本全国から現役パン職人が集まる超有名店もあります。

最近では学校並みにカリキュラムを作って有料化しているケースもあって「それってビジネスじゃ・・・?」と思うようなやり方をしているお店もあります。
ある意味、その方が法律上の問題をきっちりクリアーできるのかもしれませんね。


私の場合は、フクシマ師匠のお店で修業させてもらいました。
その頃、私は他のパン屋さんで働いていましたが、フクシマ師匠の作るパンが好きでこんなお店を開きたいと思って、修業したいとお願いして一度は断られて、それでも諦められずにもう一回お願いに行って、私の仕事が休みの日曜日にだけ働かせていただきました。

フクシマ師匠のところでは主に見て覚えることが多かったです。
洗い物を手伝いながら師匠の仕事をじっと見て、なるほど!と思ったらメモを取って家に帰ってすぐに試してみる。
時折、師匠が生地をくれて「バゲット成形してみて」と教えてくれる、そんな感じでした。

でも、師匠がやっているところを見ることがどれだけ大切だったか後になって痛感しました。

フクシマ師匠のところを辞めて自宅で受注販売をしていた頃、師匠の手の動きや力加減をよく見ていたことで、師匠が作るバゲットやフォカッチャを真似て作ることが出来ました。
一緒に作ることをしていたら、作ることに必死できっと自己流のやり方になってなかなか技術を習得できていなかったと思います。

その後、ブログや色々なところで「フクシマ師匠に教わった」と言ってきたので、師匠のお店には「Breadioの師匠だそうですね」とお客様が訪れることもあるそうです。

だから、今となっては師匠の評判を落とすような下手なパンは作れないし、反対に私が教える修業生がいつか「Breadioで修業した」と言うのかなと思うと中途半端な教え方もできません。

ともかく修業を申し入れる人は本気な人なので、本気には本気で応えてあげなきゃと思ってます。





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